2019年04月07日

説教 『心を燃やさないでいられない』

2019年4月7日の礼拝
相模原教会牧師 辻川篤
コリントの信徒への手紙二 11章16〜33節
もう一度言います。だれもわたしを愚か者と思わないでほしい。しかし、もしあなたがたがそう思うなら、わたしを愚か者と見なすがよい。そうすれば、わたしも少しは誇ることができる。わたしがこれから話すことは、主の御心に従ってではなく、愚か者のように誇れると確信して話すのです。多くの者が肉に従って誇っているので、わたしも誇ることにしよう。賢いあなたがたのことだから、喜んで愚か者たちを我慢してくれるでしょう。実際、あなたがたはだれかに奴隷にされても、食い物にされても、取り上げられても、横柄な態度に出られても、顔を殴りつけられても、我慢しています。言うのも恥ずかしいことですが、わたしたちの態度は弱すぎたのです。だれかが何かのことであえて誇ろうとするなら、愚か者になったつもりで言いますが、わたしもあえて誇ろう。彼らはヘブライ人なのか。わたしもそうです。イスラエル人なのか。わたしもそうです。アブラハムの子孫なのか。わたしもそうです。キリストに仕える者なのか。気が変になったように言いますが、わたしは彼ら以上にそうなのです。苦労したことはずっと多く、投獄されたこともずっと多く、鞭打たれたことは比較できないほど多く、死ぬような目に遭ったことも度々でした。ユダヤ人から四十に一つ足りない鞭を受けたことが五度。鞭で打たれたことが三度、石を投げつけられたことが一度、難船したことが三度。一昼夜海上に漂ったこともありました。しばしば旅をし、川の難、盗賊の難、同胞からの難、異邦人からの難、町での難、荒れ野での難、海上の難、偽の兄弟たちからの難に遭い、苦労し、骨折って、しばしば眠らずに過ごし、飢え渇き、しばしば食べずにおり、寒さに凍え、裸でいたこともありました。このほかにもまだあるが、その上に、日々わたしに迫るやっかい事、あらゆる教会についての心配事があります。だれかが弱っているなら、わたしは弱らないでいられるでしょうか。だれかがつまずくなら、わたしが心を燃やさないでいられるでしょうか。
 誇る必要があるなら、わたしの弱さにかかわる事柄を誇りましょう。主イエスの父である神、永遠にほめたたえられるべき方は、わたしが偽りを言っていないことをご存じです。ダマスコでアレタ王の代官が、わたしを捕らえようとして、ダマスコの人たちの町を見張っていたとき、わたしは、窓から籠で城壁づたいにつり降ろされて、彼の手を逃れたのでした。


 パウロも「多くの者が、肉に従って誇っているので、わたしも誇ることにしよう」と自分のことを誇り出します。今朝の箇所で「誇る」と言われている言葉は、元の言葉では「力む」という意味も持っている言葉です。ではパウロは何を誇りとするのか。それが23節から怒涛のように始まるのです、「苦労したことはずっと多く、投獄されたこともずっと多く、鞭打たれたことは比較できないほど多く」と。さらに、鞭打たれたこと、石を投げられたこと、同胞からも異邦人からも難を受けて、町でも荒れ野でも苦労し、しばしば眠らず飢え渇いたことです。でもこれらは、どう見ても全て失敗談です。どうしてこれが誇りなのかと思いつつ、一つのことに気付かされました。このお姿は、紛れもなくキリストではないのかと。

 パウロは、ダマスコ途上の出来事で全てを悟ったのです、「主イエスこそが、私のために、苦労して、骨折って、しばしば眠らすに過ごし、飢え渇き、人々の無理解という寒さに凍え、裸にされ、そして真に死なれたのだ、私のためだったんだ」と。そう分かった時、彼は新しく生まれさせられたのです。だからこそ、新しい生き方が始まったのです。彼は、イエス様と同じになりたかったのです。だから、彼も隣人の足もとに降るように生き始めたのです。一人でも多くの隣人に仕えたくて、主の救いを受け取ってもらいたかったからです。まるでキリストと同じボロ雑巾のようになった生き様であったのです。パウロも主イエスのように、隣人の泥沼の中に入って行きたかったからです、その思いが、29節、「だれかがつまずくなら、わたしが心を燃やさないでいられるでしょうか」だったのです。それは、人の目から見たら失敗にしか見えない姿でした。しかしそれは、父なる神の目から見たら、御子イエスとそっくりにしか見えない姿であったのです。そう生きることに、彼は「力んだ」のです。力を入れたのです、それが、彼の「誇ること」であったのです。
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2019年4月7日の礼拝

礼拝説教「心が燃やされないでいられない」、コリントの信徒への手紙二 11章16節〜33節、辻川篤牧師。讃美歌22、136、333。交読詩編54編3〜9節。
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